日経ホームビルダー

ドイツのミュンヘンで年に一度行われる欧州最大級の建築建材展「BAU」が記事になっていました。
日本からも750人の参加があったそうですが、日本製品との違いが紹介されていました。
例えば熱還流率。
これは、熱が材料を通して「熱の伝わりやすさ」を表す数値のことですが、数値が小さいほど断熱性能が高いことを示しています。
日本の場合、窓の断熱に関して、2.33が最高レベルとされていますが、しかしまだその製品すらないそうです。
しかし、この展覧会では、1.0を切る製品が多数展示されていたとのこと。
0.49というポーランド製の樹脂サッシも展示されていたそうです。
ドイツでは、現行基準が1.3で、近い将来1.0未満に変更すると発表されているのに対し、
日本の最高ランクは、2.33で、しかもまだ、その製品すらなく、海外の製品を使わざるを得ない状況だそうです。
身体がどんどん良くなる家に住みたい

エコ住宅と称して、イメージ先行で実態が伴わないケースが多いとこの本で指摘されています。
・有害な物質をたくさん使った高気密・高断熱を健康住宅と銘打ったり、
・ホルムアルデヒドや殺菌剤、殺虫剤入りの合板を使って、人と自然に優しい住宅と、宣伝したり・・・
また、シックハウスと化学物質過敏症は全く同じでなく、シックハウスの場合は、住宅を離れれば症状は改善するのに対し、化学物質過敏症の場合は、家を離れたくらいでは改善しないとのこと
後者は、ほんのわずかな化学物質に過敏に反応し、革靴もダメ、クリーニング服もダメ、整髪料もダメ、といったごく普通の日常生活が送れない症状が出るそうです。
しかも、花粉症のように、これまでバリバリ仕事をしていた人が、ある日突然発症するとのこと。
この本では、家づくりにおいて、それらシックハウスや電磁波等の対策について、触れられています。
新外断熱はもう古い

外断熱の問題点をいくつか列挙しておられます
1、外断熱でも結露する
2、シロアリ対策には注意が必要
3、屋根直下の断熱材が夏やせ
4、重さに耐えられない
5、外断熱は中断熱レベルの家
などなど
著者曰く
「熱が移動する3原則は、輻射、伝導、対流です。このうち、人が身体で感じる熱移動の比率は、輻射が75%、伝導が、20%、対流が5%。
つまり、外断熱にしても内断熱にしても、断熱材だけでは、25%しか防ぐことができないのです。
実際に残りの75%もある輻射熱などがあるため熱移動を防ぐことは出来ませんでした。」
そこで、著者は、FP工法を土台として、二重通気、二重遮熱、二重断熱工法による
外断熱と内断熱のコラボレーション住宅を提唱しておられます。
「いい家がほしい」

家づくりで迷うことは、「どのような手順で進めればよいのか」ということが挙げられます。
色々な手順がありますが、この本では、
1、第一の選択として、家の構造を何にするか
木造か、鉄骨か、コンクリートか
2、第二の選択として、断熱の方法をどうするか
内断熱か、外断熱か
3、依頼先をどこにするか
設計士か、メーカーか、工務店か
そして、この3つの選択を間違えなければ、必ず成功するとされます。
そのうち、構造と断熱の方法は、家の性格を決定付けてしまうからだとか
この性格がよくて、依頼先が良ければ、必ず住み心地の良い家になるということのようです。
しかし、実際は、95%の人がその選択を誤り、失敗しているそうな。
著者は、高気密高断熱を実現する方法として、外断熱、二重通気工法を主張されます。